梅干しの話

私達日本人にはおなじみの梅干しですが,最近は健康ブームで体にいいと言われる梅干しを買い求める人々が増えているという話もあります.

 

強い殺菌効果

梅干しはお弁当のご飯の真ん中に添えるのが定番ですが,この梅干しにもきちんとした生活の知恵に基づく意味があります.昔から梅干しには強力な殺菌効果があり,暑い夏でもご飯やおかずが腐ることを防いでくれる効果があります.

紀州梅効能研究会の実験では,食中毒の原因となる黄色ブドウ球菌の繁殖を抑える効果が確認されました.また,O157に対しても同様に予防効果が認められたとのことでした.

 

胃がんの予防

最近日本人に増加傾向のガンですが,胃がんの原因となると言われているピロリ菌も,梅干しの効果により抑制されるということが知られています.ピロリ菌により胃がんを発症するメカニズムはピロリ菌の持つ蛋白分解酵素により,胃粘膜を保護する粘液が分解され胃粘膜が直接攻撃されることと言われています.一日2粒の梅干しを食べることによりピロリ菌の効果を抑制することが出来ると言われています.

 

糖尿病予防効果

梅干しにはα-グルコシダーゼという小腸でのブドウ糖(グルコース)の吸収を促す酵素の働きを抑制する効果があります.糖尿病の経口治療薬の中に同様の機序で糖質の小腸での吸収を抑制する治療薬があり,実際の治療でも投与されることが多いのですが,天然の食材である梅干しには糖質吸収を抑制する効果がありますから,毎日の食生活に取り入れることにより,過剰な糖質の吸収を制御することが可能になります.ただし,甘いお菓子やケーキなどのスイーツはその甘さの元がブドウ糖そのものなので,胃に到達した段階で消化する必要がなく胃粘膜からも血中に吸収されてしまうので,梅干しを食べてもブドウ糖の小腸での吸収抑制効果は期待できません.あくまで消化が必要な炭水化物似に対して有効ということになります.

 

脂肪燃焼効果

梅干しに含まれるバニリンという物質には脂肪燃焼効果があることが最近の研究でわかったそうです.和歌山県の調査で,毎日梅干しを食べている人では,そうでない人と比べてBMI値が低いことが判明しました.特に紀州うめには多くのバニリンが含まれるそうです.

 

生活習慣病の予防効果

梅干しに含まれる梅リグナンは抗酸化作用が強いため,体内で生成される活性酸素の働きに拮抗することが出来ます.特に過剰な糖質摂取により体内で作られる活性酸素(フリーラジカル)や水道水に含まれる塩素は酸化作用が非常に強力であるがために,私達の血管内皮を攻撃損傷し,これが動脈硬化の原因となります.いz年の記事にも書いたとおり,血管内皮の損傷が動脈硬化を引き起こし,動脈硬化は血管に損傷を与えたことの結果であること,結果である動脈硬化が次なる血管の損傷の原因となり,血管壁の脆弱化が起きれば脳動脈瘤や大動脈瘤などの血管病変を引き起こします.動脈硬化の結果血管内腔が狭窄すれば,脳梗塞や狭心症から心筋梗塞などの虚血性病変の原因となります.また,脳の栄養血管の中で直径1mm以下の細動脈,特に穿通枝と言われる血管に動脈硬化病変が及ぶと,いわゆる硝子様変性と言われる病変が発生し,いわゆる穿通枝梗塞(ラクナ梗塞)が起きたり,硝子様変性により穿通枝壁が脆弱化し高血圧の合併により脳出血を引き起こす原因となります.

梅干しに含まれる梅リグナンの抗酸化作用により,間違った食生活によって大量に産生される活性酸素を拮抗することが出来れば,上述の生活習慣病の予防に役立つと考えられます.

 

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コメント: 1
  • #1

    ひろこ (火曜日, 09 1月 2018 23:38)

    脳動静脈奇形
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